数年前から、長野に住む親友宅から玄米をいただいております。
そのありがたい玄米を、毎晩精米するわけですが、都度「米ぬか」が副産物としてできます。
栄養満点の米ぬか、ぬか床の補充にも使いますが、どうしても余ってしまう。
捨てるのはもったいないなぁ、何かに使いたい。
そんなある時、練馬大根との出会いがあり、米ぬかが利用できると知り、たくあん作りを始めました。
梅干し用の漬物桶も、ただ保管しているよりも、たくあん漬けることで二毛作になりますしね。
このたくあん漬けは11月~12月の漬け込み作業。1年で最後の「締めくくり漬物」です。
自家製たくあん作り、ご紹介します。
スーパーには並ばない!JAで予約必須 幻の練馬大根でたくあん作り
我が家のたくあんは、こだわりの「練馬大根」です。
聞いたことはあっても、実物を見たことがないという人も多いのではないでしょうか。
よく行くJA直売所で、とある日販売していました。
月に1,2度、週末行く程度だったから、数年間通っていても、販売している日に当たったことがなかったのです。
それほど販売日と入荷数量が限られている大根なのです。11月中旬から下旬ごろ販売されます。
初めて目にした練馬大根は、ド迫力!(本体60㎝~80㎝くらい、葉っぱも30㎝~40㎝)。
思わず「これどうやって食べるのですか?」と聞いたら、職員の方から「主にたくあんだねー」とのお返事が。
その場でたくあんの作り方をググり、米ぬかを使うことが分かり、道具もほぼ揃っていることからたくあん作りを決意しました。
なにより、余ってしまう「米ぬか」が利用できるのはうれしい。
最初の年は10本くらいつくりましたが、これが大成功。
本当においしくできたので、毎年作ることを決意。
親戚や近所の人にも配るので、20本から30本仕込みます。
自家製たくあんの作り方
【事前準備】
11月頃から ・みかん ・りんご ・柿 など果物の皮を、キャンプ用の物干しかごで干して乾燥させます。
香りがよくなるそうです。(余ったら、ネットに入れてお風呂に浮かべてもいいしね。)
【材料】
・練馬大根20本~30本
◎漬け込み用ぬか: ・精米機でできた米ぬか ・上記、果物の皮を乾燥させたもの
・粉末ウコン or くちなしの実 ・砂糖 ・唐辛子 ・昆布 ・塩
【道具】梅干しの二毛作なので道具は一緒
・漬物樽 ・漬物袋(巨大ビニール袋) ・重し
下処理から干し作業まで
①大根と葉を切り分ける (葉を落とさずに干す方法もありますが、大きいので我が家では分けて干しています)
②買ってきた大根を洗う(泥がしっかりついていますから、たわしできれいに水洗い)
③大根はこのように、ただロープを交差させて干します(いろんなロープの結び方を試してみましたが、一番簡単なこれでOK。)
④葉は物干しざおに跨がせます。
⑤10日~2週間くらいそのままです。雨が降ったら、ビニールシートをかける、屋根の下に入れるなどで濡れないようにします。
⑥大根の水分がぬけて曲がり具合で、干しの止め時を決めます。
端と端が曲げて輪っかになるくらいが目安です。「つ」の字のイメージ。
干し終わってから漬け込みまで
①ぬか等の材料を大きめボールや鍋に入れて混ぜておきます。
(・精米機でできた米ぬか ・ 干し果物の皮 ・粉末ウコン or くちなしの実 ・砂糖 ・唐辛子 ・昆布 ・塩)
※ 合わせぬかの各分量は、大根の重さにより決めます。
ある年の分量
★干し終わった大根の重さ 合計 約19225g(19.225㎏)
この大根の重さを基準にした各分量
・米ぬか(20%) 約3845g ・砂糖(約3.3%) 約640g ・赤唐辛子 約12本
・塩(5%) 約961.25g (・ウコン粉は塩の3%で約29g)
・昆布 1枚位 ・干し果物の皮:糠の3/1ほど
②樽の一番下に合わせぬかを少し敷いて、その上にたくわんをまげて2,3本入れます。
③大根のスキマには干した大根の葉を詰めます。
その上に合わせ糠→大根→スキマ葉っぱ詰め・・の順に重ねていきます。
④最後は干した大根葉で、蓋をするように厚めに置きます。
⑤中蓋をして、漬物袋の口をしばります(これ大事。結構臭いますから)
⑥その上に重しをのせます。
⑦最後に桶を覆うようにゴミ袋を上からかぶせます。これも臭い防止。
なんと、今年は漬物袋を装着し忘れて、直接漬けてしまいました・・・。全部出してやり直すのは嫌だ!
さて、どうしたものか?臭い、どうしよう・・・でもいいもの見つけました!
※「網戸も入る位の特別に大きな透明ポリ袋」がキャッチコピーの0.05mm厚の巨大ビニール袋。
3枚入りだからひとつづつ、と思って購入しましたが、なんと2樽まとめて入りました!
きっちり結びます。臭い対策もバッチリでしたよ。
⑧1週間後くらいに、水分チェックをして、全く水分が出てきていないときは、重しを追加します。
こんな風に全体的に水分が出てきていればOKです。
⑨1カ月ほどで漬けたら、食べられます!
漬け終わりから保存まで
食べ終わる時期の設定が、1月~2月中でしたら塩の量はふつうでOKです。
最初の数年は「5月まで食べたーい」と思いましたので、塩分強めにしていました。
しかし、ある年に冷凍保存できることがわかったので、そんなに塩を多めにしなくても、時機を見て糠から出してしまえば、塩分は普通でいいことを学習しました。
我が家の保存場所では4月になって暖かくなってくると、塩分多めでもカビが生えてくる可能性が高くなりますので、様子を見て、すべて糠から出して冷蔵or冷凍保存にしてしまいます。
糠から出したたくあんはぬかを流して、フードラップで冷凍にします。
このように普通にスライスして、チーズと一緒にいぶりがっこ風で食べるとおつまみにgoodです。が、ちょっとしょっぱくてなかなか消費できません・・・。
そこで「まぐたく」風にみじん切りにしてみました!
保存もジップロックで冷凍に。丸ごと保存よりも場所をとりません。
みじん切りにすることで、食べやすくなり、今は納豆と混ぜて食べていますが、他にも研究の余地がありそうです。
3月末までたくあん漬けの寝床だった「漬け樽」。
たくあん漬けの役目が終わると、6月の梅干し作りまでわずかに休養です。
まとめ
たくあんも日本の伝統的な発酵食品。
「たくあん 栄養」等のキーワードで検索すると、体に良い作用があることを、様々なサイトが教えてくれています。
私のテーマでもある「発酵食品で生き永らえる」で、自家製たくあんは梅干しと並び、重要な柱です。
ぬかの再利用で始めたたくあん作りですが、これからも探求し、工夫しながら「商売にできるようなたくあん」を作りたいです。
「今年もたくあんできた?毎年楽しみなんだよね」
って人から言われるたくあんが、いつの日かできますように。